secunda

健全

『薔薇と荊の細道』を読み終えた。

若いうちに読めてよかったと心からおもえた作品

本には読むべき時期があるとおもっていて、

青春劇を、年老いてから読んでも、

遠い世界のファンタジーとしかとらえられないだろう

 

そういう点で、『薔薇と荊の細道』にでてくる女たちは

非常に私の近くに居る

「ひとりきりで生きていけるもの」

何度そんな強がりを言っただろう私は

それをすべて見すかされたのだ

裏付けのない夢のような言葉

本気でそう考えたことなんてない。

 

主人公の女は、結婚なんかしないといいはり、男に勝ちたいと強がり

しかし処女をもてあまし、身籠る

破滅的で平凡な生き方

 

物語のなかで、

みさをという、男をひたすらに愛し、恋がやぶれるたびに子供をおろし、

それでも不幸をかんじたことのない女がいて、

わたしはすごく彼女がうらやましかった。

恋愛において不幸をかんじないというのはとてつもない才能だ

 

次は何を読もうかなー。迷ってる。おわり。