私には価値がある
いつもはちいさな出先機関で働いているけれど
今日は研修で本社にいった
同期の子がたくさんいて人に酔った
若い女の子のあつまりは苦手だ
昔からそうだった
私もずっと女の子として生きてきたけれど
いまだに女の子は何を話せばいいのかわからないでいる
男の子に媚びて甘える方法は、自然に身に付く(それは生きるため)
でも、女の子に、さわったり
あまえた声でささやいたりして
それがいったい何になるんだろう?レズビアンだとおもわれる。
私はそういったことでしか愛される方法がわからないのに
だから私は男の子がそばにいないときは
いつも音楽をききながら本を読んでいる
今日はLana Del Reyのアルバムと寺山修司の『書を捨てよ、街に出よう』
彼女の深遠な歌声とウィットにとんだ文章を
姿勢を正して読み
そうしていると、私は映画の主人公になっている
そして
そういうときいつも
自分に、
他のおしゃべりで浅はかで美しくない女たちとまるで違う
すばらしい価値があるように思えてくるのだ
ぜんぶ、借り物の価値であるというのに。