かわいげをなくした
死んだ友人にSkypeをした
もとから無精なやつだったから、出なかったのも無理はない
忙しいのかな
彼と仲のよかった14歳のころの私は
すごく生意気で、反社会的だった、
とにかく、自分が誰よりかわいくて賢い存在だと信じていた
他人をばかにしていた
そして世界が嫌いだった、理不尽だとおもっていた
現在の私は……
こんなものだろう、と思っている
世界が思い通りにいかないのだって、あたりまえのことで、
だからなるべく関心をもたないようにして、目をつむってうまく生きていければ
傷ついたりもしない(そして幸福を祈らず)
かわいげがない。
悟ることなんてかわいくない
14歳の私はかわいげがあった
自分を愛していた私
人間を知らなかった私
傷つきやすく凶暴で夢見がちだった私
誰の肌も、知らなかった
わたし